化粧品などで見かけるミネラルオイル配合・・・ミネラルオイルは安全なのか?

ミネラル・・・と聞くと体に良いイメージがしませんか?

→ミネラル麦茶、ミネラル成分配合などなど・・・

最近、片付けをしていて、2年ほど前にダイソーで買った「マッサージ用のアロマオイル」が見つかりました。

ボトルが可愛い、そして良い香り・・・使ってマッサージしてみると肌もスベスベ・・・

100円でこんな素敵な物が!と思ったのと同時に、成分を見ると「ミネラルオイル」という表示が・・・

「ミネラルオイル」ってなんだろ?2年前に買ったものだけど、油が酸化してないの~?

(油が酸化していると肌にシミができることがある)

と疑問が沸いたので、「ミネラルオイル」について調べてみることにしました。

そもそもミネラルとは

ミネラルとは,日本語に訳すと鉱物です。

鉱物とは,ズバリ・・・土や石!

正確に言うと,無機物と言われるもので,生物とは全く関係のない物です。

無機物の反対が,有機物生物や生物の体から作り出した物やそれらと同じ成分の物)

しかし,ミネラルといっても,ミネラルウォーターやミネラル麦茶などもありますが,それらにに石や土は入っていません。

「ミネラル」という言葉は

地学的なミネラル ⇒ 石や土のこと

栄養学的なミネラル ⇒ カルシウムや銅,鉄が水に溶けている(正確にはイオンという小さいサイズまで分解されている状態の)もの

そのため,ミネラルウォーターやミネラル麦茶の「ミネラル」は栄養学的な内容を指します。

今回の「ミネラル」オイルは日本語で,「鉱物」油ですので,地学的にみた「ミネラル」に当てはまります。

では,ミネラルオイルとは・・・どのような成分なのでしょうか?

 

ミネラルオイルは、何からできているの?

ミネラルオイルの原材料を調べてみると,どうやら石油のようです。石油=地下深くから掘り出されたもの,のため,「鉱物」という名前がついているのかもしれません。

しかしながら,石油は元々は,1~2億年前の地球上の植物や微生物が堆積し,その上に土などが積もって,圧縮して変化したもの。

実は石油は生き物由来なのです!

よって,生き物が多くの炭素から出来ているので,石油や石油から精製または加工して出来た物も炭素がたくさん含まれています。

(ガソリンがよく燃えるのは,この炭素が多く含まれているからです。化学式はミネラルオイルと異なります。)

ミネラルオイルは石油をそのまま加工しているのではなく,石油からプラスチックを作り,その廃油からミネラルオイルを精製して取り出しているそう。

化学的には,炭素原子がたくさん繋がっていて1つの分子を作っているのですが,構造的にミネラルオイルは酸やアルカリ性の物質に反応しにくく,化学的に安定している特徴があるようです。

・ミネラルオイルの表示名,使われている商品

ベビーオイル,ワセリン,流動性パラフィン,花のハーバリウムの溶液,化粧落とし,日焼け止めなど様々な物に使われており,名前も様々。他にも,調べてみると車関連の商品や食品を製造する器械の潤滑油,飴等に光沢を出すための食品添加物など,様々なことに用いられていました。身近な物にたくさん使われています。

化粧品やスキンケア用品で使われるオイルは、大きく2つに分かれている

化粧品やスキンケア用品に含まれているオイル(油)は,ミネラルオイル(鉱物油)とノンミネラルオイル(無鉱物油)に分かれています。

・鉱物油(ミネラルオイル)→石油から精製されたもの

・無鉱物油(ノンミネラルオイル)→オリーブオイル,ホホバオイル,椿油,馬油などの生き物由来の油

 

無鉱物油は聞いたことある油ばかりです。全ての化粧品に無鉱物油を使用すればいいんじゃない?わざわざ鉱物油を使用する必要がある?と思っているonikoですが,どうやら無鉱物油にはないメリットが,鉱物油にはあるそうです。

ミネラルオイルのメリットデメリットと安全性~○○の部分には使わない方がいい~

ミネラルオイルのメリットは,まずは安いこと!

そして,上でも述べましたが,化学的に安定しているため,酸化しにくく品質保持ができるそう。

また,皮膚への吸着もよく落ちにくいが,肌が吸収することはないため(おそらく,分子が大きいのと化学的に作られた物質でヒトの細胞が吸収する形状をしていないと考えられる),皮膚の保護として使用できることが挙げられます。

デメリットは,肌が吸収するわけではないので,保湿自体をする効果はないこと。(保湿した上で,ミネラルオイルを塗ると蓋となり,保湿効果があると言えるかもしれませんが・・・)

また,落ちにくい分,肌へのトラブルもあるみたいです。化粧後はしっかりと,化粧落としで化粧を落とすことは大事です(ちなみに化粧を落とすためのクレンジングオイルもミネラルオイルが使われている物が多くあります)

ノンミネラルオイル(植物性の油等)のメリットとデメリットは,ミネラルオイルの逆で,肌に吸収されやすく保湿効果がある,酸化しやすい,コストが高いなどが挙げられます。

ミネラルオイルの安全性ですが,数十年前のミネラルオイルは,廃油からの精製技術(廃油からミネラルオイルを取り出す技術)も悪く,不純物だらけで安全ではなかったようです。

しかし,今は技術が発展したおかげで,精製技術が上がり不純物は少ないとのこと。特に化粧品に使われるミネラルオイルは不純物が少ないものが使われており,ミネラルオイル自体の安全性は高いと考えられる。

ただし,ミネラルオイルを使用した化粧品を販売している業者の安全データシートによると,眼に入った場合(付着した場合),「15分以上の水で洗い流すこと」と表記されていることより,眼に対しては安全ではないことが伺える。

 

まとめ

ミネラルオイルは石油から出来ている

現代の精製技術では,ミネラルオイルは不純物も少なくミネラルオイル自体は安全

ミネラルオイルは,皮膚の表面を保護するが,保湿はしない

化粧品に含まれているミネラルオイルは不純物が少ないが,眼への刺激性があるので,顔に塗る際は要注意である。

以上のことがわかりました。

今流行りの落ちにくいティントリップですが(韓国コスメから日本でも流行ってきていますね),この落ちにくい成分としてミネラルオイルが使われているそうですよ。

また,ワセリンも鉱物油で,ワセリン自体には保湿効果はなく,肌に蓋をするだけですので,使う場合はお風呂上り等の肌が湿っている状態でワセリンを塗ると保湿効果が出るみたいです。

オイル=保湿する,安全と考えていましたが,ミネラルオイルは眼に対しては安全ではないこと,ミネラルオイル自体が落ちにくいため,そこで肌トラブルにならないようにすることが大事ということがわかりました。

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